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「今年の夏も暑かったからなあ」とお嘆きのあなた。あなたの乳牛は痩せていませんか?
この時期に府県の牛舎を訪問すると、梅雨の前にはあんなに毛艶がよくて調子のよさそうだった乳牛がたったニケ月でこんなにみずぼらしくなるものがと愕然となることが多いのです。光り輝いていた毛艶はくすみ、初秋というのにもはや冬毛が生え、乳房は白く、毛羽立っています。もちろん乳牛がこういう状態なら、乳量ばかりか乳成分だって回復させるのは一苦労というもの。
「9月はこんなもんさ」とあきらめていませんか?でも、来年のことを考えれば「できるだけ早くタネをツケたい」ところでしようo9月中にタネがトマるか、11月までかかるのかでは、来年の経営内容が大きく変わってしまいます。
ここで優秀な酪農家の原則論をご紹介。「痩せた乳牛には発情はこない!」ということ。
あなたの乳牛が夏バテしてしまった時の次善の策は、エナジーコンセプトを取り入れた飼料給与を抜きにしては考えられないのです。
■あなたの乳牛はなぜ痩せたのか?
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その答えは簡単明瞭。誰もが「乳牛が食わなかったからさ」と答えるでしょう。でも食わなかった理由を季節のせいだけにしていませんか?たしかに気温が24度を1度超えるごとに摂取量が2.7%ずつ低下するとものの本には書いてあります。しかし、これはどんな餌でもこれだけ低下するという意味ではなく、NDFの摂取量が低下するという意味なのです。「乳脂率が低下したから粗剛なセンイが必要だ」とばかりに購入したNDF割合の高いスーダン乾草を無埋矢理給与したあなた。乳牛にとっては気温とNDF割合の上昇のダブルパンチで採食量が落ちてしまったのですよ。夏に乳量も乳成分も低下させずに悠々とすごしているある農家の一言をご紹介。「乳牛がタダでさえ痩せてしまう時期にダイエット食品食わしてどうすんだ!」乳量も乳成分も低下し、時期なのに発情がまったくこなかったというあなた。あなたの乳牛は体重が1日あたり1s以上低下していたのです。 |

このようなやせた牛になっていませんか? |
■エナジーコンセプトを取り入れてタネツケしよう。
ポディコンデイションのスコアーをつけられるあなた。7月初旬の乳牛の状態と比べてスコアーで1低下していると判断したのなら、あなたの乳牛の体重はこのニケ月間で約40sほど痩せたと思って良いでしょう。
乳牛の体重を1s回復させたいときには、現在の要求量に正味エネルギーで5.08Mcal加えなくてはならないとされています。このエネルギーを乳牛に獲得させるためになにを増やせば良いのだろうか?夏バテしていてもあなたの乳牛が粗飼料を十分に(乾物で12s以上)食べることができていれば、単純に穀類でこのエネルギー分増やせばよいでしょう。でも、もしそんな状態なら、乳牛が痩せているなんてことは起きるはずがない!粗飼料を十分食いきれていなかったからこそ夏バテしたのだということを忘れてはなりません。粗飼料を十分食いきれていない乳牛に無闇に穀類(濃厚飼料)だけを増やしても、飼料の採食量全体が低下し、かえって乳牛の回復が遅れてしまうのはちょっと注意深い酪農家ならだれもが知っていることです。つまり、ここは1番、粗飼料の給与で乳牛の体重を回復させることが一番安全確実な方法でしょう。
粗飼料を使って乳牛を回復させるコツは、できるだけ乳牛が食べやすい(NDF割合が低い)、そして、乾物1s当たりのエネルギー濃度が高い粗飼料を量的に多く給与することにつきるでしょう。代表的な購入粗飼料のスーダン乾草とコーンサイレージを例に挙げて考えてみましょう。もし、
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スーダン乾草を2s余計に食べさせることができたとすれば、約450gの体重回復を計ることができます。しかし、黄熟期にきちんと収穫されたコーンサイレージなら、同じ乳牛が同じ努力で8s(現物)のサイレージを余計に食べることができ、760g以上の体重の回復が可能なのです。あなたは、トウモロコシの詰まったサイロをいつ開けるのですか?そして、サイレージを何s給与する予定ですか? |
飼料成分
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乾物割合% |
正味エネルギー
Mcal/s |
NDF割合% |
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スーダン乾草 |
91 |
1.25 |
68 |
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コーンサイレージ(黄熟) |
30 |
1.60 |
51 |
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スーダン乾草2sの増給の飼料計算
●スーダン乾草2sからの正味エネルギー量(Mcal)
=2s×91%×1.25Mcal/s≒2.28Mcal
●スーダン乾草2s増給による体重の回復量(g)
=2.28Mcal÷5.08Mcal/s×1,000≒448g
スーダン乾草2sの増給をコーンサイレージに置き換えた場合
●スーダン乾草2s増給によるNDFの増加量(s)
=2s×91%×68%≒1.24s
●同じ乳牛によるコーンサイレージの採食可能量(s)
=1.24s÷51%÷30%≒8s
●コーンサイレージからの正味エネルギー量(Mcal)
=8s×30%×1.60Mcal/s≒3.84Mcal
●コーンサイレージによる体重の回復(g)
=3.84Mcal÷5.08Mcal/s×1,000≒756g
■NDF割合が低くエネルギー濃度の高い粗飼料を、量的に多く給与することで乳牛の獲得エネルギ‐量を増やすこと、これをエナジーコンセプトと呼ぷのです。
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セシリアや3699の早生系で子実割合の高い品種を早播きし、適切なサイレージマネジメントとトウモロコシサイレージ調製用乳酸菌1132を使って7月末にサイレージ調製をしたあなた。さすがに先見の明がありますねえ。「同じ間違いを繰り返さないこと」、「同じ損を2度しないこと」、儲かる酪農は、一寸した工夫から実現するのです。 |

エナジーコンセプトには子実型トウモロコシだ! |
 
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