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■TDN生産費のマチガイに早く気づけ!
指導的立場にある人でもスグに粗飼料のTDN乾物当たりの生産費はいくらかとウルサイ。TDN生産費が安ければ低コストになり儲かる酪農がきでると思っている。安い給料で社員をやとえば利益が出ると考える会社の社長サンと同じ発想である。稼ぎが同じなら安い給料の社員の方がトクだが、稼ぎの悪い社員なら話は別だ。TDN生産費ウンヌンは5,000キロレベルの乳牛の話なのだ。それより粗飼料がどれだけ乳量を上げて、その乳代から生産費を引いたものが付加価値であり、これこそが最も大事なことなのだ。
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過去十数年、乳牛の産乳遣伝能力は向上しつづけている。高泌乳牛のエネルギー要求量は飼料中、70〜75%に達する。乳牛は高泌乳になっているのに工ネルギー要求量に占める粗飼料からの供給は全く向上していないどころか、ロールや輸入乾草の普及で逆に低下している。一方、濃厚飼料は20〜12キロ/日と限界点に近い。図@は伸び続ける乳量と濃厚飼料+粗飼料の供給エネルギーのギャップを表している。 |
図@ |
高泌乳になればなるほど粗飼料からのエネルギーを増やさないと間に合わないことがよくわかる。粗飼料さえ食い込めば、濃厚飼料の量も増やせるのだ。ただし、何度も言うようにエネルギーの量に見合った十分なタンパクを含んだ濃厚飼料でバランスを取ることだ。
表@は十勝管内のコーンやグラス、乾草の生産費を示している。
表@十勝管内粗飼料生産調査(農水省 農業研究センターより)
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一番乾草 |
一番グラスサイレージ |
コーンサイレージ |
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ha当り二次生産量(万円) |
17.9 |
17.3 |
48.2 |
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(内 家族労賃・資本利子・地代の占める割合(%)) |
40.9 |
36.3 |
36.2 |
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ha現物収量(t) |
4.7 |
12.3 |
52.7 |
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水分割合(%) |
11.9 |
59.6 |
71.0 |
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乾物収量(t) |
4.1 |
5.0 |
15.3 |
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乾物中TDN含有率(%) |
53.0 |
57.2 |
65.9 |
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ha当りTDN収量(t) |
2.2 |
2.7 |
10.4 |
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TDN生産費(円/TDNキロ) |
82.6 |
73.3 |
48.0 |
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(家族労賃・資本利子・地代を除いた場合のTDN生産費) |
49.2 |
46.7 |
30.6 |
(21戸の酪農家の平均)
コーンとグラスのTDN生産費はキロ25.3円のとコーンの方が安い。こんなことを示されても酪農家は自分の経営に「それがどうした?」位にしか思わないだろう。むしろ、ヘクタール当たり、総生産費がコーンは48.2万円、グラス(チモシー)は17.3万円かかるから、コーンは金がかかるな位にしか思わない。賢いキミならもうお解かりだろうか?TDN1キロ当たりの生産費の差は乳量やキミの所得とは何の関係もないことなのだ。社員の給料が高い安いと言っても会社の収益と何の関係もないのと同じなのだ。社長である酪農家の最大の関心は、社員が残業しようが仕事の量が少なかろうが一体いくら会社に稼いでくれているかじやないのかネ。
■驚くぺきデントコーンの稼ぎっぷり。
つまりデントコーンやチモシーが、いくら乳量をキロ当たりで稼いでいるかが一番大事な事か解るだろう?これを見るには正味エネルギーという便利な奴がある。NRCの飼養標準に出ているからよく研究して欲しい。これは粗飼料1キロがどれだけの正味エネルギーの価値があるかを基礎として、1キロの産乳に必要なエネルギーは0.74メガカロリーから算出する。そうすると自分の畑からどれだけ正味エネルギーが収穫できて、どの位の乳量が取れるかがわかる。つまり、自分の畑がどれだけ乳代を稼いでいるかが解る。その畑に投入した生産費を差し引けばどの作物を作れば得かスグ解るわけだ。表Aを見ればコーンサイレージのおそるべき稼ぎ(付加価値)が解るだろう。
表A 粗飼料の品質が所得に与える影響
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NEL(Mcal) |
泌乳可能量(s/乾物) |
1)
乾物収量(t/ha) |
可能乳量(t/ha) |
3)
乳代
(円/s) |
可能乳代
(万円/ha) |
2)
生産コスト
(万円/ha) |
ha当り付加価値
(万円) |
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コーンサイレージ |
1.60 |
2.16 |
15.3 |
33.0 |
80 |
264.0 |
48.2 |
215.8 |
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チモシーサイレージ |
1.25 |
1.69 |
5.0 |
8.4 |
80 |
67.2 |
17.3 |
49.9 |
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差額 |
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165.9 |
※1)・2)は表@を参照している。
※3)乳代は北海道をベースにしている。乳価の高い府県なら付加価値の差はもっとスゴイ
ヘクタール当たりの付加価値の差は、なんと166万円にもなる。10ヘクタールなら1,666万円の差だ。
欧州のペレニアルグラスに比べると北海道のチモシーは格段に付加価値が低いから、欧州よりも北海道はダンチにコーンが有利なはずだ。デントコーンの限界地帯でへクタール当たり10万円かけてマルチをしても、圧倒的にデントコーンの方がチモシーよりいいことがこれで解るだろう。もうTDNの生産費とかTDNの自給率(稼ぎの悪いものでいくら自給率を上げても無駄!)なんて考えず、この付加価値を生むエナジーコンセプトで経営して欲しい。
今春から作れるところはぜんぶデントコーンだ。 |

デントコーンのマルチのコスト10万円などは安い! |
 
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