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■買いエサ中心はアブナイ
トウモロコシ・大豆等の飼料作物の穀物相場はこのところ連日、新高値更新中である。問題は、ここ数年豊作が続いているにも拘らず、在庫が年々減少していることである。天候などの供給の問題でなく需要急増によることが原因である。
経済成長著しい中国・東南アジア諸国はいずれも人口に比して耕地面積が少ないという特徴を持つ。これらの国々が成長と共に急激に食生活を変えている。牛・豚・鶏の動物タンパクを当たり前のように摂取し始めたのである。例えば、フィリピンやタイのトウモロコシ種子は昨年、一粒残らず完売である。タイでは、メイズ(コーン)を、かつて東南アジアに輸出していた。しかし、今やタイはコーンの輸入国である。
世界的に農地は旺盛な需要に追いついていない。配合中心や輪入粗飼料をあてにしている酪農家は要注意である。米国で粗飼料を輸出している農家がもっと儲かる小麦やコーンを作りだせば輸入価格の問題は勿論のこと、将来は量を確保できるかの問題にもなりかねない。 |
粗繊維とNDF、ADFの違い |
■何度も言うが繊維を畑から取るな。
コンピューターを使って飼料設計する多くのコンサルタントは牛を見ない。牛を見てない上に、仮定の乾物摂取量をベースに設計を組む。乾物摂取量なんてものは粗飼料の質によって大きく変化するのに粗飼料の分析の方は現場ではほとんどやりもしないし、進歩もしていない。乾物率・NDFのことを分析もしない人がルーメンジュースの濃度や血液分析で亜鉛が少ない、鉄分が足りないと騒ぐのはどういうことか。乾物摂取量(DMI)を目一杯上げることが乳量と所得率を上げる基本中の基本なのだ。DMIに最も関連する指標が粗飼料の乾物率とNDFだということをもっと考えたい。
飼料設計で濃厚飼料の比率を上げてゆけばゆくほど、NRC飼養標準の中にある「NDFの75%は粗飼料から取らねばならない」という問題にぶつかる。つまり粗飼料の量の比率を下げると、NDFの高いものでないとNRCの飼養標準に合わなくなる。NDFの高い粗飼料をやるとどうなるか。乳量低下・ヤセすぎによる繁殖障害、種付けが飛ぶという最悪の事態になる。設計は計算通りだが、利益は出ないということだ。
図@はDMIとNDFの関係を表す。NDFの低い飼料はDMIが上がることがわかる。
図AはNDF値と単位キロ当たりのエネルギー量の関係である。NDF値が低くなればエネルギー量が多くなる。
図@と図Aを合わせると図Bになるが、DMIを上げるには(NDFの低い)エネルギー量の高い粗飼料を与えるに限ることが解るだろう。
NDFが低ければエネルギー量も増え、しかも、消化率の高い粗飼料となり、DMIが正比例して上がる。そういうものを量的に多く食わし込めば、粗飼料からNDFを75%以上取ることは問題無くクリア出来るし、低コスト生産になる。
デントコーンが粗飼料の王様と言われるのは、他の作物と違って収量と単位キロ当たりエネルギー量が正比例して増えてゆき、適期に刈り取り、サイレージにすれば、質・量共にエネルギーを最大にして貯蔵できるベストな粗飼料となるからだ(図C参照)。
シカゴ相場の高騰は、畑からセンイではなくエネルギーを取る鉄則(エナジーコンセプト)をますます強固なものにしそうである。 |

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