カンタン、安い、高品質。L型バンカーサイロが最高!

■サイロの型で雲泥の差。
 いわゆるエナジーコンセプトタイプのサイレージを作るには、サイレージをいかに短時間に高密度で詰め込むかがポイントだ。サイロの形式の善し悪しは、これらの作業性や経済性に大きな影響を与える。
 表@に各サイロの特徴をまとめたが、大型タワーサイロは貯蔵密度や作業性はよいものの、建設費や維持費が非常に高い。
角型落としこみサイロは詰め込み作業は楽だが貯蔵密度が低く開封すると二次発酵をおこしやすく、品質の悪いサイレージが圧倒的に多い。作業性もいいとは言えない。これらのサイロは一度設置すると移動することが出きず、かえって不便なことが多い。
 スタックサイロは最も簡単に出来るサイロであるが、トラクターなどで踏圧すると横に広がってしまうため、十分な密度を得ることが出来ず二次発酵の心配が多少ある。また、これで大量のサイレージを作ろうとすると、相当のスタックが必要となり、サイロの成型、踏圧、密封作業に多くの労力を費やすこととなり、この結果作業性が低下する原因となっている。
 一方、バンカーサイロはトラクターで踏圧でき、貯蔵密度は高く、サイレージの取り出しもフロント・ローダーを使えば簡単である。ここに紹介するL型バンカーサイロの建設費は安く、今後の本命的存在である。

表@ 【サイロの特徴】
サイロの型式 大型タワーサイロ 角型落とし込みサイロ スタックサイロ L型バンカーサイロ
 
建設費 非常に高い 非常に安い 安い
維持費 非常に高い 安い 安い 安い
詰め込み作業性 大変
取り出し アンローダー 手作業 手作業 フロントローダー
貯蔵密度(s/立米) 600-800 150-250 150-250 700-850
二次発酵 少ない〜中 多発 多発 少ない
分解・移動 不可 不可 可能 可能

■L型バンカーサイロつてナンダ?
 今までのバンカーサイロはプロックなどで壁を作り、床にコンクリートを打った構造物で移動不可能だった。L型バンカーサイ口は従来のものとは全く異なり、ブ口ックなどで造っていた壁の代わりに土木工事用のL型コンクリート擁壁を使用するもので、コンクリート一次製品を製造・販売しているところで容易に買える。この擁壁は本来宅地造成などの土留め用に便われるもので、メーカーによって著干違いがあるが、おおむね1枚当たり750s(種類はいろいろあるが、長さ2m、高さ2.2mの場合)の重さで、擁壁と擁壁がボルトで結合できる。
 この壁を便って作るサイロがL型バ
ンカーサイロだ。
【L型バンカーサイロ】
L型擁壁を6本直結した。トラクターで十分踏圧する。必要に応じて床に古いビニールを敷く。コンクリートを打つ必要はない。


■安い!41万円で3ha分のサイロが可能。
 サイロの大きさはトウモロコシの栽培面積、頭数、給与量などによって決めるが、表Aは昨年我々が実際資材を購入してL型バンカーサイロを設置した時のコストをもとにして計算したバンカーサイロの大きさ別の資材費である。
 L型サイロのミソは図@に示したように、まず擁壁を左右にすえつけ1基設置したあと、もう半基分設置すると二基、さらにもう半基つまり合計二基分で三基分のバンカーサイロが出来る。擁壁自体はボルトを外せば分解できるので、必要に応じてサイズの変更や移動が実にカンタン。
 5m間口でみると60tサイロ、つまり約1ha分が20.5万円、180tサイロ、つまり約3haが42万円で出来るのだ。フロントローダーを使って擁壁を吊れば自分で組み立て出来る。今年の夏はぜひ挑戦してみよう。

図@【L型バンカーサイロの設置(断面図)】


表A 【L型バンカーサイロの建築費】
 

サイロの容量
L型擁壁の資材費(万円) 擁壁の枚数 設置するサイロの数 4m間口 5m間口
20.5 12 50t 60t
30.8 18 100t 120t
41.0 24 150t 180t
1)容量は長さ12mのサイロの場合。長さや間口幅は自由に調節できる。
2)擁壁は長さ2m、溝さ1.2mのL型擁壁を使用した場合。1枚当たりの実勢価格は地域差はあるものの16,000円から18,500円くらい。
3)乾物30%のトウモロコシサイレージはトラクターで十分踏圧すると1立米当たり700kgから850kgになる。

■添加剤とトリプルシートを忘れない。
 トウモロコシサイレージのパフォーマンスを最大に引き出すもののひとつに、サイレージ調製用乳酸菌1132がある。信頼性抜群の1188の菌株群に新開発の「特殊菌株(329号)」を中心とした菌株の組み合わせでトウモロコシの消化率を高め、同時に二次発酵の抑制に抜群の効果を発揮する。バンカーサイロを最初から最後まで無駄なく給与するのに最適だ。損失低減による経済効果を狙うなら1132にかなう製品はない。
 200ミクロン・三層構造の
トリプルシートをバンカーサイロにかぶせ、土やタイヤをのせる。この厚さが強度を発揮しサイレージを強力に密封します。