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マメ科牧草のサイレージ調製が難しいといわれるのは、材料中に可溶性炭水化物(糖分)が少なく、蛋白質とミネラル類が多く含まれるため緩衝能が高く、サイレージのpH値が低下しにくいとされているためです。しかし、その反面、マメ科牧草が混入することにより、その物理的形状のため、詰め込み密度が上がりやすく、pH値が多少高くてもサイロ開封後の二次発酵がしにくいという利点も生じます。
1.適期刈り取りと水分調整
●チモシーとマメ科牧草の混播の場合、過度の若刈り(出穂前)は2番草収穫時のマメ科割合が過剰となり、チモシーの衰退を招き、翌年の収量減少につながる可能性があります。
●水分割合が多少低下 (水分60%前後) していても、マメ科率が25〜30%あれば、ヒートダメージやサイロ開封後の二次発酵の心配は少ないようです。
●pH値が多少高くてもマメ科率の高いサイレージの安定性は高い。
●可能であれば、早朝に刈り取った方が材料中の糖分の割合が高い。
●早春施肥において、チッ素の施肥量を再検討してください。過剰なチッ素施用は糖分割合を激減します。
●テッダリング(反転)のし過ぎは土の混入を招き、酪酸発酵(高水分の場合)や黴の発生(低水分の場合)を起こしやすくなります。
2. 適正な切断
●収穫機械の設定切断長は、8mmが適正でしょう。すべての材料が均一に切断されるわけではなく、実際には全体の15〜20%は3p以上になります。
●集草量を多くする(大きなウィンドローを作る)と切断長がまばらになります。
●切断面を鋭利に仕上げてください。特に高水分の場合、廃汁の量を制限できるため損失の減少につながります。
3. 十分な鎮圧
●理想的な詰め込み密度は、乾物で200kg/m3以上です。
4.当日の完全密封
●詰め込みを始めたら、その日のうちに密封してください。
●材料の水分割合が高ければ高いほど、密封遅延による不良発酵が多くなります(高水分→酪酸発酵)。
●バンカーサイロの表面腐敗の主な原因は密封遅延です。
5. 有効な細菌の確実な存在
●効率の良い発酵のためには、材料1トンあたりホモ発酵型の活性乳酸菌が1千億(1011cfu)必要です。パイオニア社の乳酸菌製品を使用することで確実に活性乳酸菌の菌数確保を行いましょう。
●乳酸菌の菌種が同じでも、菌株が異なれば出来上がったサイレージの歩留まりや飼料効果も異なるので、信頼できる乳酸菌製品を使用しましょう。
良くできたマメ科混播牧草のサイレージでもイネ科単播牧草サイレージより、pH値が高くなり、色彩も暗褐色になるため、「劣質である」というレッテルを貼る場合があります。しかし、その採食量や飼料効果を測定してみると、見た目の品質とはまったく逆の結果が生じます。サイレージの品質は、見た目の良し悪しや分析上の値の優劣ではなく、給与した後の結果であることを忘れないようにしましょう。 |